伊勢の神宮 日本の産土 2006.1.5 Update |
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伊勢神宮のあらまし |
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伊勢神宮は、正しくは単に「神宮(じんぐう)」と呼ばれます。本来神宮という呼び名は伊勢の神宮のみを指していたのですが、後年になって伊勢以外の地に神宮が出来たため、他の神宮とは区別するため伊勢神宮と呼ばれるようになりました。 伊勢神宮に祀られる主祭神は天照大御神(あまてらす、あまてらすおおみかみ)で、女性の太陽神であり、皇室の始祖でもあります。 伊勢神宮は他の神社とは異なり、内宮(ないくう)、外宮(げくう)という二つのお宮に分かれており、内宮には天照大御神(あまてらすおおみかみ)、外宮には豊受大御神(とようけのおおみかみ)が祀られます。豊受大御神は神々にたてまつる食物をつかさどる神であると言われています。 内宮は皇大神宮(こうたいじんぐう)とも呼ばれ約2000年前の垂仁天皇二十六年に、外宮は豊受大神宮(とようけたいじんぐう)とも呼ばれ約1500年前の雄略天皇二十二年に建立されました。 20年ごとに建物を全て新造し、御装束(おしょうぞく)や神宝(しんぽう)を新調する、式年遷宮(しきねんせんぐう)が2000年に渡って行われており、世界的に見ても2000年もの間継続する木造建築はここにしかありません。前回の式年遷宮は平成五年、次回は平成二十五年になり、平成十七年から八年間にわたる式年遷宮の祭典が続きます。 伊勢神宮は建立された当時は、現在のような隆盛はなく、色々と調べてみると、昔は天照大御神(あまてらす)より素盞嗚尊(すさのお)の方が人気があったようで、伊勢神宮に人気が出てきたのは江戸時代に藩制度が敷かれて移動の自由がなくなった代わりに伊勢参りだけは自由に行くことができるようにしたころからのようです。 多くの人は、外宮と内宮を参拝するだけだと思いますが、伊勢神宮には正宮とは別に別宮も多くあり、できれば別宮も廻っておきたいところです。神宮のお宮は全部で125社あり、数を下に掲載しておきます。
正宮(しょうぐう):内宮、外宮とも宮域に別宮、摂社などがあるので、それらと区別するために、本殿のことを正宮と呼びます。 |
参拝順序について |
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普通の神社とは異なり内宮、外宮に分かれているので、参拝するときは、神々にたてまつる食物をつかさどる豊受大御神に参拝したのち、太陽神である天照大御神に参拝するという順番になるので、まず外宮に参拝した後に、内宮に参拝するということになります。 宮域にある別宮も参拝する場合は、別宮に参拝した後に正宮に参拝します。また、宮域には別宮以外にも摂社末社があるので、そちらも含めて参拝するとなお良いので、こちらのページでは、宮域内の摂社末社も掲載してあります。 以下にお勧めの参拝順に各宮を掲載します。参拝順なので、神域内に複数の宮がある場合、その神域を代表するお宮を最後にしてあります。 |
豊受大神宮(外宮) |
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風宮(かぜのみや) |
位置付け: 豊受大神宮神域内の別宮 祭神: 級長津彦命(しなつひこのみこと) 級長戸辺命(しなとべのみこと) 鎮座: 三重県伊勢市豊川町 (近鉄/JR伊勢市駅から500m) 解説: 元来風宮は小さな社で、風雨の災害なく稲を中心とする農作物が順調に成育するようにと祈りが捧げられる社であった。 弘安4年(1281)の元冦に際して蒙古の敵軍を全滅に至らしめた神風の功により、別宮に昇格したと言われる。 級長津彦命、級長戸辺命は祓戸(はらえど)の神様とされ、神社を参拝するときに、祓う(浄化する)ことで、心身共に清々(すがすが)しい状態で参拝するために、まず最初に参拝する社とも言われる。 |
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多賀宮(たがのみや) |
位置付け:
祭神: 神や人間の霊魂は「一霊四魂」、つまり、一つの霊と四つの魂から成るとされ、一霊は「直霊(ナオビ)」で、四魂(しこん)は「荒魂(あらみたま)・和魂(にぎみたま)・奇魂(くしみみたま)・幸魂(さきみたま)」とされる。 |
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土宮(つちのみや) |
位置付け:
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正宮(しょうぐう)
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位置付け: |
月讀宮(つきよみのみや) |
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皇大神宮神域外の別宮である月讀宮の神域内には、月讀宮、月讀荒御魂宮、伊佐奈岐宮、伊佐奈彌宮の四つの別宮が鎮座している。 |
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伊佐奈彌宮(いざなみのみや)
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位置付け: 皇大神宮神域外の別宮 祭神: 伊弉冉尊(いざなみのみこと) 鎮座: 伊勢市中村町字向垣内724-1 (近鉄五十鈴川駅から600m) 解説: 日本の国土、山川草木、天照大御神、月讀尊をお生みになられたニ柱の御親神のうちの女性神。 |
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伊佐奈岐宮(いざなぎのみや) |
位置付け:
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月讀宮(つきよみのみや) |
位置付け: 皇大神宮神域外の別宮 祭神: 月讀尊(つきよみのみこと) 鎮座: 伊勢市中村町字向垣内724-1 (近鉄五十鈴川駅から600m) 解説: 月夜見尊皇大神宮内宮の月夜見宮にまつられている月夜見尊と同じ。 太陽神である天照坐皇大御神が見えるもの、昼をつかさどるのにたいして、見えないもの、夜をつかさどる。陰陽で言えば天照坐皇大御神が陽であるのにたして、月夜見尊は陰であり、陰陽の両方があって初めてこの世界が成り立つ。 |
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月讀荒御魂宮(つきよみあらみたまのみや) |
位置付け: 皇大神宮神域外の別宮 祭神: 月讀尊荒御魂(つきよみのみことのあらみたま) 鎮座: 伊勢市中村町字向垣内724-1 (近鉄五十鈴川駅から600m) 解説: 月夜見尊の荒御魂をまつる。 |
瀧原宮 |
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瀧原宮のある度会郡大宮町大字滝原字宮野には、瀧原宮、瀧原竝宮の二つのお宮が並んでいる。 | |
瀧原竝宮(たきはらならびのみや)
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位置付け: |
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瀧原宮(たきはらのみや) |
位置付け: 皇大神宮神域外の別宮 祭神: 天照坐皇大御神御魂(あまてらしますすめおおみかみのみたま) 鎮座: 度会郡大宮町大字滝原字宮野872 内宮から西南西へ約30Km JR滝原駅から1.8Km 解説: 滝原宮はどちらも祭神が天照坐皇大御神御魂とされているが、瀧原宮が宮皇大神の和魂宮、瀧原竝が荒魂宮とも言われ、古くは瀧原宮、 すなわち和魂宮がお宮を代表されたようである。 |
斎宮(さいくう) |
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位置付け: 鎮座: |
斎宮−伊雑宮−滝原宮−内宮・外宮−夫婦岩と富士山の位置関係
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三重県二見浦にある夫婦岩は岩と岩の真ん中は天気がよければ富士山が見渡せる場所になっている。そして、夏至にはその富士山の真上に太陽が昇る。天照大御神は太陽神でもあり、その朝日は伊勢神宮の外宮・内宮の間を通り、伊勢のグランドクロスを形成する。 | |
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神域図 |
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※下記地図は伊勢神宮式年遷宮 広報本部 公式ウェブサイト(http://www.sengu.info/)から引用させてもらいました。
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